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2012-04-05 (Thu)
「風ノ旅ビト」、システム面は今まで散々語った通り余計なものをそぎ落とした作りで
そりゃもう素敵なんですが、グラフィックやBGMもまた秀逸でして。

特にオープニングでいの一番に見られる砂の質感や風に揺れる赤い布の柔らかさ、
旅ビトの挙動や光と影のコントラスト等々、本当に眺めていて飽きないんですよね。
次世代機なら割合普通の事なのかな? でも一つ一つの魅せる表現力が本当に凄い。

そしてBGMもまた、旅路を盛り上げ心を揺さぶる要素の一つをしっかり担っているのです。
進行状態に合わせて自動的にBGMが切り替わる作り(だと思う)のですけれど
これが的確な場面で、的確に気分を盛り立ててくれる訳でして。

それを最初に強く感じたのが、丁度chapter2の終盤なのでした。


といったところで、「風ノ旅ビト」の低速巡航プレイ記、六回目です。
そろそろchapter2を越えようかといったところですが、この先には何があるのやら…?

それではネタバレ諸々どんと来いな方は、いつもの通り追記からどうぞー。





~風ノ旅ビト 1周目~

chapter 2-3

朽ちた布の姿を求め風にうねる砂地を二人で走る。
良く良く辺りを見れば、上がる砂塵の向こう側に布の揺れる様を窺う事が出来た。

少しだけ開いた互いの距離を保ちながら布のある場所へ走り、台座へ上って【声】を放つ。
2つの【声】が響き合い砂地へ広がる毎に、布は鮮やかな赤を取り戻しては無数の札になる。
宙へと解き放たれた──何故か『私』にはそう見えた──赤い札の一群は、
先程と同じように足場の一つへと飛んで行き、また新たに大きな布の姿を作り上げた。

仕掛けに気付いた『私』達は、声を掛け合いながら次々に朽ちた布を蘇らせた。
夢中で砂を蹴っては歌を歌う内…冷たい台座に繋がれた布は、全て赤い札となった。


今まで遥か高みにあると思われた足場は、いつしか大きな赤い布によって全て繋がっていた。


赤い布で形作られた橋は崖の上の方、辿り着く事の出来なかった場所へと続いている……。
橋の始まりへと辿り着いた『私』は、もう一人の存在へと【声】を掛けた。
この先へ行こうと思いを込め、短くほわ、と。
程無く、まるで頷きを返す様にやや後方から同じ【声】が返って来た。

相手が『私』の思う意図で【声】を発しているのかどうかなど分からないのだが。
それでも『私』には、その【声】がとても暖かいものに聞こえた。

『私』は迷う事なく赤い布の上へと足を踏み出した。


赤い札が集って出来たものだからだろうか、それとも赤い札は元々赤い布だったのだろうか。
柔らかな布に触れた瞬間、『私』の足先はほんの少し宙へと浮いていた。
体を前へと倒し、ごく軽く外套を羽ばたかせて滑るように布の上を進む。
少しずつ眼下へと離れていく砂地に、『私』は言いようのない高揚感を感じていた。

胸の高鳴りのままに速度を上げ、走るのとは段違いの速さで空中の橋を渡る。
橋の終着点は、扉を抜ける前に目にした祭壇と良く似た場所だった。


──そこで『私』は、再び不思議な夢を見た。
白い外套を纏っているように見える巨人が、『私』をじっと見つめ……
そして『私』のそれに良く似た【声】を発する。

まるで声に触発されるように見えてくる映像。
空から降りてくる無数の赤い布。
それを取り込む細い通路。
通路の上に佇む白い姿。
通路に赤い布が満たされ、巨大な建物に眩しい光が灯る──そんな夢。


この夢は、あの白い巨人が見せているのだろうか?
答えは返らない。
その代わりに、今まで砂の滝で塞がれていた通路が静かに開いた。


『私』は…そしてもう一人は、歩調を合わせ【声】を交わしながら通路の奥へと進む。
これはおそらく引き返す事の出来ない「旅路」なのだろう。

何故だか、そんな気がした。
| 風ノ旅ビト | COM(2) | TB(0) |
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